Vol. 9 前田晃伸 / アートディレクター
The Sound of Ambience
日々の空間に、静けさと輪郭を与えるもの。 アートディレクター・前田晃伸が選ぶ、Beosound A1という「道具」
東京を拠点に活動するアートディレクター、前田晃伸さん。ファッションや広告、展示空間のディレクションに携わる一方で、昨年には自身が企画・運営するギャラリーを立ち上げた。多様な美意識が行き交う現場で、彼の傍らに静かに佇むのが、Bluetoothスピーカー「Beosound A1 3rd Gen」だ。 「音があることで、空間に奥行きが生まれるんです。Beosound A1のようなプロダクトは、音楽を“流す”というよりも、空間に“溶け込む”感覚に近い。日常に寄り添い、感覚を整えてくれるような存在です」 前田さんがBang & Olufsen(以下、B&O)に出会ったのは、学生時代のこと。印象に残っているのは、6枚のCDを縦に並べた「Beosound 9000」。その構造美に、思わず目を奪われたという。 「彫刻のようなプロダクトでした。単なる音響機器という枠を超えて、物としての在り方に強く惹かれたんです。以来、B&Oは“憧れ”に近い存在でした」
そして現在、生活に加わったのが手のひらに収まる円形のスピーカー、Beosound A1 3rd Gen。低音の厚み、最大24時間の再生時間など性能面の進化もありながら、前田さんが最も魅力を感じているのは、その“距離感”だという。 「Bluetoothスピーカーの多くは“音を届ける機械”としての主張が強い。でも、A1は静かで控えめ。空間に余白を残してくれるような印象を受けます。機能が前に出すぎず、ただそこに“在る”感じがとても自然で心地いいんです」 コンパクトなボディから想像できないほど、A1は豊かで立体的な音を響かせる。高音と低音が調和し、やわらかく空間を包み込む。 「サイズ、重さ、音圧、音の広がり。そのすべてが繊細に調整されていると感じます。小さな円盤のようなプロダクトから、透明感のある深い音が静かに流れてくる。その驚きと静けさに、日々、救われる瞬間があります」 創作の中で“音”は”決して主役ではないと話す前田さん。しかし、音は空間や感情の温度を変える力を持つ。”
“仕事場はもちろん、ギャラリーの設営中や旅先の宿にも、A1を持っていきます。”
目に見えないものを整えてくれる存在。展示の準備中など、音があることで、その場にいる人たちの集中力が、自然とひとつに集まっていくような気がします」長くデザインに関わってきた前田さんが、B&Oに感じるのは「語りすぎない強さ」と「哲学の一貫性」だ.「100年という時間を積み重ねてきたブランドには、それだけの理由があります。音とデザインの両方を大切にしてきた姿勢は、時代を超えて説得力を持っていると思います」
最後に、A1をどんな人にすすめたいか尋ねると、しばし考えたのち、こう答えてくれた。 「感覚を信じて暮らしている人でしょうか。音の正確なスペックよりも、“いまを、ていねいに感じ取る”ことに重きを置いている人。A1のように、静かに寄り添ってくれるものがひとつあるだけで、その人の空間はきっと、少し豊かになると思います」 Beosound A1。 静けさの中に佇み、暮らしと仕事に穏やかな輪郭を与える「道具」。 それは、語ることよりも、感じることの豊かさを知る人にこそ、ふさわしい。
A1もまた、ただのガジェットではない。そこにある“理由”が、音、フォルム、質感のすべてに共通している。 「音響スペックの高さだけでなく、“なぜこの形であるべきか”がプロダクト全体から感じられる。そういう道具って、実はとても少ない。A1は“空間の温度を変える力”を持っていると思うんです」 さらに前田さんが語る、もうひとつの魅力は「時間に耐えるデザイン」であるということ。 「流行のガジェットではありません。でも、10年後も同じように机の上にあって違和感のない存在感がある。修理しながら使い続けられるというのも、これからのプロダクトにとって大切な価値だと思います」
前田晃伸(まえだ・あきのぶ)は、1976年、愛知県生まれのアートディレクター/デザイナー/ギャラリスト。デザインユニット「ILLDOZER」に参加後、フリーランスとして活動し、カルチャー性の強い出版物やロゴなどのデザインを多数手がける。その後、MAEDA DESIGN LLC. を設立し、2012年には雑誌『POPEYE』のリニューアル時にアートディレクターとして参加。現在は『TOO MUCH Magazine』『AWWマガジン』などのアートディレクターを務める。2024年11月、東京・神楽坂に新たなギャラリー「PAAMA」をオープン。そのこけら落としとして、韓国のデザイナー/アーティスト、Lee Kwanghoの個展「Obsession」を開催。本年7月にはアートメディア「New Scale」と共同で、Soft Baroque、Pierre Castignola、Geray Mena、八木沢俊樹によるグループ展「Open World」を開催。
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Beosound A1 3rd Genの発売を記念してカリモク家具によるBeosound A1の専用スタンドが登場! このスタンドは分野が違えどクラフツマンシップを大切にしてきた両社のコラボレーションにより生まれたもので、 キャンペーン期間中www.bang-olufsen.comでBeosound A1 3rd Genをご購入のお客様にもれなくプレゼント。 置いたり、吊るしたりすることに加え、スタンドを用いることによる新たな音楽の聴き方と魅せ方をご提案します。 音楽は毎日の生活を楽しく、そして豊かにしてくれます。 カリモク家具デザインのA1スタンドはその音楽と生活空間にそっと寄り添ってくれる存在です。
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