将来を見据えた技術

アメリカ人の建築家ウィリアム・マクダナーとドイツ人の化学者ミカエル・ブラウンガルトが2002年に考案した「Cradle to Cradle」の設計理念は、世界で最も意欲的な製品認証です。二人は研究所を設立してフレームワーク、規格、認証制度を編み出しました。その目的は、交換・カスタマイズ・アップグレードが可能な製品設計を採用することにより、持続可能な開発と循環型製品への変革を支援することにあります。Bang & Olufsenの「交換、カスタマイズ、アップグレードが可能な製品作り」というアプローチに、当研究所の規格要件が加わりました。「Cradle to Cradle」は科学に基づき、ボランティアによって運営され、第三者の監査を受けることで、設定した厳格な水準が確実に守られるよう取り組んでいます。

長年の使用を見据え、モジュール式設計の理念から生まれたBeosound Levelは、家電業界において初めて「Cradle to Cradle Certified®」となったスピーカーです。このポータブルなワイヤレススピーカーは、製品の循環性を考慮して開発されました。ユーザーはバッテリーの交換はもちろん、スピーカーのカバーを新しい素材やカラーのものにカスタマイズすることもできます。

また、重要なコンポーネントは修理が可能です。新しい交換可能なストリーミングモジュールには将来を見越した技術が搭載され、年月をかけて性能を向上させることができます。更に、ソフトウェアアップデートにより新機能を追加できるようになっています。現在のストリーミング技術が時代遅れになった場合に備えて、モジュール自体も交換が可能です。さらにBeosound Levelは簡単に分解でき、資源効率に優れたリサイクル処理技術に貢献できるよう作られています。また、ゴミを削減するとともに、長期に渡りご愛用いただけるよう、製品の50%以上にリサイクルプラスチック材を使えるよう設計・製造されています。

私たちはこうして光栄にも、家電ブランドとして史上初の「Cradle to Cradle」環境認証を獲得しました。しかし同時に、まだ改善の余地が多くあるのも事実です。私たちの目標は、単に一番乗りになることではありません。循環型の製品設計に最も情熱を傾けているブランドとなることも目指しているのです。